赤別荘

1922年に建てられた家で、竹藪の中にひっそりと建っている。赤い屋根からこう呼ばれているが、実際には別荘ではない。「竹藪の西洋館」として紹介されることもある。
竹林を抜けるとそこにある幻想。まるで別世界に来てしまったようだ。
かつては女性たちが賑やかに集まっていたであろう台所は、その主を失い見事に荒れ果てていた。
家族みんなで、このテレビを囲み一喜一憂したのかな。あちらこちらで、大正~昭和時代の生活が垣間見える。
正面玄関は崩壊していた。赤別荘は老朽化が激しい。廃墟としての寿命が近づいていた。
和と洋。歪みな関係が廃墟としての格を上げる要素となっている。二階に素敵なバルコニーが見える。
こちらのフランス人形が赤別荘の顔である。毎日、住人達を見守っていた。ある時、彼らがいなくなった。そして、長い時間が過ぎた。
なんて優雅なのでしょう。約100年間、どんな人たちがどんな気持ちでこのバルコニーで時を過ごしたのでしょう。
ここの住人はお金持ちであると共に、学術文化レベルが非常に高かったものと推測できる。
貴重な赤別荘建設当時の写真が出てきた。和洋折衷な建築は最初からだったようだ。大工たちも誇らしそうである。
写真というのはとても生々しい。この場所で実際に生きていた人たちがいた証拠なのだから。竹林の中にある赤別荘は、幻想の時の中に溶け込むように存在していた。

Departure

気軽に廃墟を堪能できるサイトです。簡潔、かつ読み応えのある構成を心がけます。宜しくお願いします。

0コメント

  • 1000 / 1000