日窒鉱山社宅

通称「ニッチツ」。多い時には数千人が住んでいたという大集落で、学校、商店、病院、一通り揃っていた。
門番のように立つ伝言板。俗世間から隔離された異次元への入り口のように見える。
今は誰一人住んでいない。二階建ての木造長屋が斜面に複数ある。ここは全国の愛好家を魅了して止まない場所なのだ。
長屋に一歩入ると、昭和初期~中期の情緒がそのまま残されている。
以前はだるまがあちこちにいたが、全く見当たらない。ボスの巨大だるまも廊下に鎮座していたのだが、何処へいったのやら。
カーテンがローリング。岡本太郎もビックリだ。
夏の廃墟には様々な危険が伴う。
時期的には正解だったようだ。
晩秋のニッチツはいいなぁ。紅葉も赤い絨毯となって敷き詰められている。
当時は、縁側でのんびりしたことでしょう。おおらかな昭和の風情を感じるブー。
こじんまりとした日窒幼稚園。子どもたちは、もう立派な大人だ。
赤岩文化会館。
当時はモダンで機能性とデザイン性を合わせ持った建造物だった。演劇や映写機を使った映画館も上映され、人々の憩いの場だった。

手前は卓球台。時に体育館にもなったのだろうか。屋根がぽっかり空いて、光が差し込む。
日窒診療所。
ニッチツの社員と住民の健康は、この診療所に一手に任されていた。
天井の無影灯はいつしか消えた。今は自然のライトが手術台を静かに照らす。
かつてはピカピカであった医療器具。
日窒廃村。派手さはないのに、どうしてこんなにも人々に愛され続けるのだろう。まるで老舗の食堂のように、今も人里離れた秩父の山奥で息づいている。

Departure

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