寒風山の円形ロッジ

「K道路沿いの未完円形ホテル」として紹介されることもある。円筒形の塔のような部分を備えるユニークな構造で、未完成のまま放置されたらしい。
車道からは皆目分からない。少し森の中に入ってようやく見えてきた。
おお…トランスフォーマーじゃん(笑)
お邪魔します。
うわぁぁ…
すごい、なんか凄いぞ!
木の板が、頑張っている。弁慶の立ち往生の如く、踏ん張っている。
少し内部を覗こう。
完全に廃の世界。きっと、いつの日か崩れる。今でないことを祈る。
「ドボン」と音がした。どうやら大きめの蛙が、水に飛び込んだようだ。地下は完全に水没していた。
見下ろしたい気持ちは封印。シングルプレイ。
やはり、この場所からの眺めが一番だ。
訪れる季節に正解はないけど、いい時期に来たと思う。
未完成という事もあり、当時を偲ばせるものは何一つ見当たらなかった。
今は植物たちのねぐら。人間は勝手だなって声が聞こえてきそう。
ここは解体されることもなく、ゆっくりと終着駅へ向かっている。長い長い旅路だ。
時々、頭上から何かが擦れる音がしていた。犯人は倒木。「キュルキュル」という、木と木が擦れる音があちこちで響く。寒風山の静寂の中、ちょっと神秘的な気分になった。

Departure

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