峰之沢鉱山アパート

難攻不落系廃墟。山肌に二棟の峰之沢鉱山鉱員社宅が残っている。夏場はトンでもない藪が周囲を覆い尽くし人を受け付けない。
ならば秋の終わり。
古いカレンダーだ。日付と曜日から西暦を割り出したら1969年、閉山の年と一致した。
そして、奥に小窓が見えるだろうか。
ここから、お母さんがご飯を送り出したのだろう。運ぶのはきっと子供の役目。
二階。玄関扉が開かなかったので外からよじ登ってきた。ここは体力使う系廃墟だ。
階段だ。
一階の開かずの扉を見下ろす。電気メーターが規則正しく並ぶ。
階段の踊り場。もう一棟の鉱員社宅が見える。ご近所付き合いもあったろう。
部屋の造りは皆同じ。人々の営みの痕跡、どんな人がいて、どんな生活があったのか…昭和のノスタルジーを肌で感じる。
てっぺんの7号室…。うわっ!巨大なハチの巣だ。夏ならこれ以上進めなかった
そして、屋上へ。
写真撮ってほしくて、お化粧したの?
ドキドキしながら、カメラを構える。
峰之沢鉱山は1907年から本格的に採鉱が始まり、1956年の最盛期には従業員が700人、商業施設、診療所、映画館、学校などがあったという。
今残るのは、この二棟のみ。
もう一棟へ。もちろん藪こぎだ。
この階段が好き。
秋の廃墟いいなぁ。その折々の四季に惚れてしまう…季節に関しては浮気性なのだ(笑)
秋晴れ。この日、少し日焼けした。
雪化粧も見てみたい
万緑の季節は…遠慮します。
当時を思う。家族の団欒があり、夕暮れ時には夕げの香りがここまで届いたのかな。
人が居なくなって半世紀。
緑に埋もれた巨大アパートは、好奇心を持って近づく誰かを今日も待っている。

Departure

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