ブラックビル

1968年頃に建設を始めたが、途中で放棄されたという巨大ビル。この独特の奥行きは唯一無二。「く」の字に地上三階建ての二棟のビルが向き合っている。
ブラックビルと言うだけあって、全体的に黒ずんでいる。予想よりはるかに、威容を放っていた。
周囲は木々に囲まれ、野鳥の声が響き渡る。
小川も流れており、夏は蛙の大合唱だ。
山もほんのり色づき牧歌的な風景。
そのド真中にブラックビルは鎮座している。
病院かホテルを建設する予定だったらしいが、真偽は不明。
ここの醍醐味は
やはり廊下だろう
建設途中の廃墟は無機質そのもの。
そして、どこまでも静かだった。
目的を果たすことなく佇むコンクリート。
やりきれない思いは、自分にだって十分に伝わる。
下の階。
ここはお風呂だろうか。
再び
上の階へ
建設は度重なる不審事故により中止となったと噂される。地元では心霊スポット扱いなのだ。
アーチ状の枠がなんともお洒落。
完成したらどんな風になっていたのだろう。
エレベーター予定だった場所。
誘われるように、毎回覗き込んでしまう。
見上げるとSF映画のワンシーンのような感じだ。
何度撮っても絵になる廊下。
配管のために開けられた穴。
このタイプの探索は細心の注意が必要だ。
廃墟のようで、廃墟っぽくない場所。
潮風もほんのり香る。
光が射している。
さぁ、屋上へ。
この巨大コンクリート遺構は半世紀以上も放置され続けている。建設に関わった方々も、随分ご高齢でいつかはいなくなる。この先どうなるかは、もう誰にもわからない。

Departure

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