
茨城県神栖市。波崎海岸沿いにかなり年季の入った建物が見えてきた。

風吹きの館。この廃民宿の通称だ。2階建ての小規模施設で、1970年前後の開業と推測される。

防風林を隔てて海に面する潮風の強い立地にあり、この日も強い風が吹いていた。


大きなお釜。


ここが受付だったのだろうか。

一面廃の色。目ぼしいものは少ない。

二階へ行ってみよう。


二階からは海が見えた。良いロケーションだ。これも売りの一つだったのだろう。

今はあちこち青天井。

所々床が抜けており、なかなかリスキー空間となっている。

奥にもう一つ建物。行ってみよう。

踊り場も心許ない。この建物自体、あと何年保つやら…。



やはりこちらも荒廃している。


凝った欄間の跡。こちらは団体客向けの客室だったのだろうか。

裏手の敷地も広く、天気の良い日はバーベキューにも向いていそうだ。


この裏側が…

浴槽だった。

白いタイルに中国風の絵。無機質な廃色ばかりだったので、ちょっと嬉しい。
↓
↓
↓

こちらからも二階へ…


この先に本日のクライマックスが待っていた。

ズンズンズン…
↓
↓
↓

それはトイレだった。風吹き抜けるトイレ。廃便所に精通している廃墟界隈の方がいる。報告案件…とシャッターをバシバシ切る。風吹きの館の正体は、風吹きのトイレだったのだ。
コメント