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那須町の旅館跡 

巨大なホテルに隣接する。木造2階建てのアパートのような建物だが、フロント設備や浴場があり、元々は旅館だったようだ。

開業は1970年前後と思われる。外壁が崩落、窓ガラスが割れているほか、床や天井が腐食し危険な状態にある。室内には布団などが残されている。

フロントの文字フォント。今開かれたばかりのような窓。うっすら残る消火の文字。それぞれが溢れんばかりのノスタルジーを感じさせる。

トイレのプレートもペコリとお辞儀。それでは参りましょう。

廊下の奥では日が差している。いい感じだ。

部屋のカレンダーは1995年。人が去って長い時間が経っているのだ。

この部屋はドキッとした。

きっと患者さんが療養していたのだ。この建物全体、療養所と思われる物証が随所にあった。

どの部屋も狭め。ベッドではなく布団。

この部屋は扉が開かない。穴から覗くと、椅子が一人にしてくれとばかりに佇んでいた。

浴場は完全崩壊。

二階への階段は非常に危ない。

ワープ。

「やはまと」部屋の名前だろうか。やはり元々は旅館だったのだ。

広いスペース。

清く、正しく、廃トイレ。

廃の手は十分過ぎる程に及んでいる。

生活感が残る。主はどこへ行ってしまったのだろう。

冷蔵庫の禁煙中のプレートが目を引いた。当時は喫煙者が多かったのは想像に難くない。昭和のノスタルジーが色濃く残る旅館だった。

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