閉院時期不明の廃医院。
周囲は木々が生い茂っており、長い間使われていないことが伺える。
どうやら分院らしく、規模は小さい。
残留物は少なめ。昭和53年に処方された内用薬の袋が残っていた。
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極上の空間が待っていた。
晴天。つまり廃墟日和なのだ。
頑丈そうな籠。この時代の物は丈夫に出来ている。
ゆっくりと自然に還るベッド。
奥の半開きの扉が気になるぞ。
扉の下紙が剥がれている。
新聞は昭和十一年のもの。戦前の混沌とした内容で埋め尽くされていた。
再びメインの部屋。黒いケビント棚の上にちょこんと置かれているのは…
天秤。
おそらく半世紀以上、均衡を保ち続けている。がんばれ、がんばれ…!!
奥の待合室はドえらいことになっていた。
床が無い。すっこ抜けてる。何があったのか見当も付かない。
名残惜しいけど、そろそろお暇しよう。
片田舎にひっそりと残された廃医院。静かに余生を送り続けている。心惹かれる確かな魅力に満ち溢れている。
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