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森の小路の休憩所

清澄な空気の中、森の小道をしばらく歩いていると、木立の中に休憩所が見えてきた。

竣工は1970年頃。三つの円錐形の茅葺屋根を持つ建物によって構成されている。

凄い。

有名な建築家がデザインしたという。

整列した椅子。カメラを構えるこちらの背筋も自然と伸びる。

静謐な空間を前に、しばらく立ち尽くしてしまった。他の部屋に行ってみよう。

おお…

やはりこの建物は天井が凄い。

ここでは公演など行われたのだろうか。

周囲はセミの声が響き渡っている。次の部屋に行ってみよう。

凄くワクワクしている。

椅子の位置など絶妙。誰かがセットしたのだろうか。

現役の頃には出会えない暗闇が、この場所を引き立てている。

ほんのり床が濡れている。そういえば、昨夜は雨だった。

最初の部屋に戻ってきた

天井をよく見ると、いくつもの球体で構成されている。

小宇宙を表現したのだろうか。

唯一無二の場所であることは間違いない。

視点を上昇…。

高位置だとしっくりこない。やはり通常の目線を基準に構成されたのだろう。一人で勝手に納得。

廃墟は時に真顔を見せる。はるばる来たことだし、もう少しここで余韻に浸っていこう。

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