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小さな港町の小さな廃校

リアス式海岸の入り江にある小さな漁師町。その高台に美しい木造校舎が残る。手前が体育館、奥が校舎だ。

駐車場から細い路地を登ってきた。

斜面に風情ある民家が立ち並ぶ。駐車場に降り立った瞬間から、まるでジブリの世界に舞い降りたような雰囲気。

ジブリと言えば猫。本日は左下に写る、あの子が案内してくれるそうです。

よろしくね。

体育館、ここでは様々な式典も行われたようだ。

舞台幕の裏にはたくさんの楽器たち。

ついつい長居しちゃった。

外ではあの子が、校庭をバックにお待ちかね。

今度は校舎へ案内してくれた。

当時の面影そのままに、残留物が数多く残っていた。

窓からは遊具が見える。

6/7(土)は1997年。閉校する最後の年と一致した。約20年前から当時のままだ。

今日も晴れていて良かった。

こちらの教室は角が朽ちていた。崩壊は確実に進む。

離れには清々しいトイレ。男女の区分けはない。個室には「男子だいべん用」「男子しょうべん用」の張り紙。女子も同様。おおらかと言うか、時代を感じたのでご紹介。

校舎の裏手。ここで、甲高く短い笛のような鳴き声がした。校舎へ戻る。

戻ってからもしばらく鳴き声は続いた。おそらく野鹿、驚かせてごめんなさい。

頭上の絵は、校庭から校舎を見た構図だ。

図書室の標語は当時の息吹を感じさせてくれる。

廊下に散らばる赤白の小袋は、運動会の玉入れ用。懐かしい。

一番奥の部屋には

超シュールな光景が待っていた

…。

アグリッパ像に挑む動物たち。相手は強いぞ…無謀過ぎる。※石膏像は『マルクス・ウィプサニウス・アグリッパ』…古代ローマの軍人で、ローマ帝国初代皇帝アウグストュスの腹心

模型、薬瓶、ホルマリン漬け…ここは理科室なんだ。

実況中継中。撮影もマイクも固唾を飲んで見守る。

なんか楽してるやついるぞ!

ジブリ映画を見終わったような、しっとりとした爽快感。桜の舞う季節、晴天にも恵まれ、本当に贅沢な時間を過ごさせてもらった。

校舎へ続く階段。小さな漁師町で過ごす子供たちは、ここを元気よく駆け上がり、夢を膨らませて巣立っていった。

月間行事表の黒板には当時の筆跡。26(木)に閉校式と書かれ、役目を終えていた。現在の町は高齢化が進み、数少ない子供たちは離れた学校にバスで通うという。ほんのりと潮風が漂う。小高い丘に登ればきらめく海が見える。偶然会った低学年くらいの女の子たちが、照れながら元気よく学校の場所をおしえてくれた。またいつか訪れたい、とっておきの場所になった。

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