
1996年に閉業。1970年には存在が確認されている。三階建ての宿泊施設で、テニスコート、麻雀ルーム、カラオケ、ビリヤード、プールなどを備えていた。


ここはThe廃墟といえる場所だった。




桜が咲く季節なのに、ここはまだまだ寒い。ルームキーが凍った水の底に沈んでいる。

懐かしいタバコ販売機「さぁ、奥へ…」


ビリヤード台だ。

玉も飴色に。完熟の域である。

7年前にこの台はギリギリ原型を留めていた。廃墟も変わってゆく。
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二階へ
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行こう
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すっきりした廊下。5階でもないのに、何故か部屋番号が5から始まっている。

照明がお化けみたいになってる。

部屋によって廃の手は、深く深く潜り込む。


佇む二脚の椅子。その奥は…

ホラー映画のセットみたいだ。

※このスペースは広縁(ひろえん)と言うらしい
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三階へ
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行こう
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三階も、部屋番号は5から。


あの赤いテレビが、この建物の主といったところか。

しばし、対峙する。

期せずしてやって来たが、なんのその。ここは廃墟のイロハが詰まった廃墟の教科書みたいな場所だった。
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