県道561号線弥彦山スカイライン沿いに位置する電話通信施設跡。スカイライン開通以前の1953年頃に建てられた施設で、1965年頃までに閉鎖されたらしい。
秋とはいえトンでもない藪漕ぎ。緑の海を泳ぐように進む。足元には雨水を流すコンクリートの溝、この溝が草木で見えなくなっており、何度か踏み抜きつつ進む。
着いた…。
見上げると「弥彦無線中継所」の文字がうっすらと残る。
無機質なコンクリート世界。
当時の面影は確かに残る。
独特の構造だ。通信施設だったこともあり、電気系統の機械が設置されていたのだろうか。
白壁が剥がれて煉瓦が露出。思ったより強固な建物だ。
手摺りの支柱、良き。
窓からの眺め。ここはかなりの高所なのだ。
あちこちで、自然と人工物のせめぎ合い。
電気系統の配線がでろーん。
僅かに風が吹き抜ける。とても満たされている。
左手の小窓。
上辺には電球のソケット跡が残る。
この小部屋にはコンセントがポツン。禅の領域だ。
振り返ると…
これはこれは…、メカニック萌え。堪らぬぞ。
外観も内部に劣らず十分に見応えがあった。
最後に屋上へ登ろう。
屋上も予想以上に植生が進んでいた。ここは夏は人を受け付けなさそうだ。冬はきっと雪に包まれるだろう。そんな人の営みとは隔絶された世界で、今年も四季は巡る。
コメント