【お知らせ】変わる廃墟展2022 展示作品の紹介は こちら!

日窒鉱山社宅

通称「ニッチツ」。最盛期には数千人が住んでいたという大集落で、学校、商店、病院、一通り揃っていたという。門番のように立つ伝言板。俗世間から隔離された異次元への入り口のように見える。

今は誰一人住んでいない。二階建ての木造長屋が斜面に複数残っている。

ここは全国の愛好家を魅了して止まない場所なのだ。

長屋に一歩入ると、昭和の情緒がそのまま残されていた。

懐かしいゲームだったり。

大人気だった漫画のポスターだったり。

半世紀前が手付かずのままだ。

数年前の訪問時は、だるまがあちこちにいたが全く見当たらない。何処へいったのやら。

カーテンがローリング。岡本太郎もビックリだ。

夏の廃墟には様々な危険が伴う。今日は時期的には正解だったようだ。

晩秋のニッチツはいいなぁ。紅葉も赤い絨毯となって敷き詰められている。

当時は、縁側でのんびりしたことだろう。昭和の風情を感じるブー。

小振りなブランコだ。

大滝村立鉱山保育園。

一部屋をパーテーションで区切る小さな小さな保育園だ。

子どもたちは、もう立派な大人だ。

赤岩文化会館。

当時はモダンで機能性とデザイン性を合わせ持った建造物だった。演劇や映写機を使った映画館も上映され、人々の憩いの場だったという。

手前は卓球台。体育館にもなったのだろうか。屋根がぽっかり空いて、光が差し込んでいる。

日窒診療所。

ニッチツの社員と住民の健康は、この診療所に一手に任されていた。

天井の無影灯はいつしか消えた。

今は自然のライトが手術台を静かに照らす。

かつてはピカピカであったろう医療器具。

今は必要とされなくても、

どんなものにも、

必要とされていた時はある。

日窒廃村。派手さはないのに、どうしてこんなにも人々に愛され続けるのだろう。まるで老舗の食堂のように、今も人里離れた秩父の山奥で息づいている。

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