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西海橋水族館

1958年にオープンした海沿いの水族館。1988年頃に閉業。「世界なんだコレミステリー」という番組で放映されたこともある。

野良猫だ。猫小屋もあり集団生活をしていた。定期的にエサを貰っているのか人慣れしている感じ。

この場所から昔、ハウステンボス行きの遊覧船が出ていたそうだ。

閉業して40年は長い。記憶は淡い思い出となって海底に沈んでいる。

水族館前の池ではイルカのショーが行われていたようだ。

青地に白で西海橋水族館。シンプルかつレトロなデザイン。

館内はこじんまりしていた。

水槽の中は空っぽ…。いや、空っぽであってほしい。

二階。

ジー…。水槽はやっぱり空っぽだ。

お魚の説明看板。手作り感が可愛らしい。

吹き抜けの水槽だ。覗き込み過ぎたらドボンしちゃいそう。

二階から外へ出てみよう。イルカに纏わる一つの物語がある。

ここでは当時としては珍しい女性の調教師がいた。最初は経理担当だったが、どうしてもやってみたくなり、上司に相談したらOKが出たそうだ。水族館はオープンから20年以上が経ち、客足が遠退いていた。彼女に一路の望みを託したのかも知れない。
最初は挫折の連続。女性なので、知能の高いイルカは調教師として認めていないと痛感したそう。そんな中、一頭の天才イルカとの出会いが待っていた。7mもの驚異的なジャンプ力を持つラッキーちゃんだ。ラッキーと女性には絆が生まれた。ラッキーは先導役となって、仲間のイルカを引っ張ってきてくれたりもしたそうだ。
そして、ついに女性はデビューを果たす。演目のイルカとのキスや、オンステージ、シュートなどを次々と決めた。観客はグッと増え、200人以上集まった日もあったそうだ。

しかし、幸せな日々は長く続かなかった。

その四ヶ月後に水族館は閉館。

ラッキーは福岡の水族館に引き取られ、そこでも大ジャンプを見せていたそうだ。女性もラッキーが心配で、時々福岡に行った。動揺させないように、そっと陰から見守っていたそうだ。

廃墟を旅していると、時にハッとするようなエピソードに出会う。沈んで見えなくなってしまう前に、そっとすくい上げて光を当てる。そんな旅でもある。

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